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AI人材獲得競争で日本企業が負けないためには

2018.06.25 カテゴリ: 企業経営での留意点

 日本経済新聞でAI人材の圧倒的な不足とその結果起こる人材獲得競争で日本は少なくとも米国・中国には完全に負けている状況だと記事に載っていました。データサイエンティストと呼ばれるデータ分析の専門家、これは必ずしもAIの専門家ではないですが、シリコンバレーのIT企業では平均年収4500万であると取り上げていました。

 一部メルカリやゾゾタウンのように年収ベースでこのようなシリコンバレーの企業に対抗できるレベルの年収を提示している会社もありますが非常に限られているかと思います。ただ、なんとなくこの頑張りを見ても思い浮かべるのは日本のプロ野球の球団です。少し変わってきましたが、「外人助っ人」という感じで外国人は高年棒で雇われますが通常の人員の枠外で日本人選手と比べると非常に短期的にみられかつ人数も限定され、少しでも不調だと試合に出れない、解雇されるといった厳しい状況です。大リーグなども厳しいですが特に非米国人ということで野球の上では悪い意味での特別扱いはありません。チームのみんなが共通の指標で競争しているところが違うわけです。

 世界的なAI 人材獲得競争に勝つためには大リーグ的な企業でないと厳しいのではないかというのが実感です。大リーグだと選手、監督・コーチ、裏方さん、マネージメントに関わる人達などそれぞれの職種でそもそもの給与水準が全然違います。マネージマントにかかわる人たちの年収は多くて千万単位だと思いますが何十億という年棒をとる大リーガーに対して不公平だという人はいない思います。いわゆる職種ごとのプロフェッショナル採用でその中で能力主義で報酬が決まるといった仕組みです。

 このような仕組みは大企業では無理でベンチャ―企業であっても最初からこのような形でスタートしていないと厳しいと思われます。したがって、結論としては完全な全く新しい子会社を創ってその中で「大リーグ」のようなチームを創っていっこととなるでしょう。またはそのようなスタートアップをM&Aで買収するということです。その際に注意するのは間違っても親会社から古い頭の固い幹部などを出向させないことです。全くコントロールが効かないのはまずいと思うので、このような自由な文化や仕組みは保全したまま、全体的なマネージメント・財務だけはしっかり握るといった巧みな戦略が必要になってくるわけです。

 このような企業の財務マネージメントはどうするかというかとですが、旧来の予算実績では耐えられないでしょう。この速い動きの中で予算の中身と実績はどんどん変わっていきます。そこで使われるのはローリング予算で、一定の期間で実績をみてどんどん予算は組み替えていく方法です。ただし、オリジナルの予算は残しておいて野放図にもともとの計画から分離していないかは監視の必要はあります。多少ローリング予算の作成の仕方、マネージメントの仕方などは工夫が必要ですがいったん仕組みを作ってしまえば運用はさほど難しくはありません。

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