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スルガ銀行に見る醜い数値による管理の末路

2018.10.08 カテゴリ: 企業経営での留意点, 経営戦略


 

    1.数値に美しい、醜いはあるか

 

人間にも外面的には美しいが内面的に醜い方(当然両方美しい方もいます)がいるように数値にも外面的に美しい・醜い、内面的に美しい・醜いがあると思います。わかりやすい例だと前年15%成長の売上の成長とそれに伴い利益も30%以上伸びていくような計画数値は外面的に美しいです。しかし、その数値の裏に何の理念も裏付けもなくひたすら成長志向で数値を機械的に前年比XX%と設定するような数値は内面が醜いといえます。

典型的な醜い例が最近だとスルガ銀行のパーソナルバンクの営業部門の融資ノルマでしょう。過度な「ストレッチ目標」といったノルマが毎月数値で与えられ、週単位で進捗を管理されて、達成できないと罵倒やつるし上げといった恐怖で人間を管理していました。しかし、このもともとの数値目標にどういった意味があったのでしょうか?

 

    2.醜い数値

 

数値目標とは基本的には企業の理念に従った目標が達成できているかを図る物差しの目盛りです。企業の理念に基づくものですからそこには何らかの「美意識」のようなものがあるべきです。そのようなものがなく、単に数値が独り歩きしてひたすら皆がそれを追っていくというのは醜い数値の典型でしょう。

このようなスルガ銀行のような問題が起こると「数値管理」自体が悪のような捉え方をされますが、「数値管理」自体に問題があるのではなく、「醜い数値による管理」が問題なだけです。

 

    3.美しい数値とは

 

トヨタのゼロディフェクトなどは美しい数値の一つの例だと思います。数値目標はゼロで従業員一体となって不良品をゼロにしようという目標を定めた運動です。その裏には車という欠陥が場合によっては人の命にかかわる製品を作っていることに対する品質に対する高い意識と、不良品を減らすことによる生産性向上を目指したものです。数値にはきちんと意味があり、実行不可能かつ意味の不明な数値が独り歩きしているわけではありません。

 

    4.醜い数値の結末

 

醜い数値はその裏に理念や裏付けもなく、尋常の手段では達成不可能なものがほとんどです。するとどのようなことが起こるでしょうか?数値さえ達成すればよいのでどんな手段を使っても人は達成しようとします。それがスルガ銀行の例でいえば、いろいろな融資審査資料の改ざんになるでしょうし、よくある企業の粉飾決算などもこの典型でしょう。

繰り返しになるのですが「数値目標」が悪いのではなく「醜い数値目標」が問題で数値自体には罪はないのです。

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