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定年延長と賃金維持

2018.02.19 カテゴリ: 経営全般

 数日前の日本経済新聞に定年延長に伴って明治安田生命では60歳からの給与をそれまでの7~8割、ホンダでは8割程度にするという記事が載っていました。25年までに厚生年金の受給年齢が65歳に引きあげられることに伴うことと、シニアのモティベーション維持が目的と書かれていました。今までは約半分くらいまで給与が下がっていたようです。ただ、そもそも「同一職種同一賃金」の方向性に向かっているのに年齢が1歳あがっただけで賃金が下がるというのは全く合理性がないことです。いかにも「2~3割しか下がらない」とかなりベネフィットのような書き方ですが良く考えてみると「2~3割下がる」だけでも酷い話です。

 しかし、逆に企業の立場からしてみると「2~3割下がった給与」くらいがその方が企業に与えている価値から考えれば相場であって59歳の際にその方がもらっていた給与が高すぎたということでしょう。日本企業は年功序列的な賃金体系がなくなってきたとは言われますがまだまだ色濃く残っており今の50代後半は若いころの低賃金をかなり取り戻す高賃金を得ていたことになります。当然、多少好景気とはいえこの施策により人件費は増えると思われますからこの部分の調整はどこかで行わないといけません。すると考えられるのはその部分は現役世代の賃金の上昇カーブを今よりも緩やかにして年齢で上昇する部分はどんどん少なく調整していくに違いないと思われます。そうすればそもそも60歳になった際に賃金を下げる必要もなくなりますし、企業にとっての総賃金支出は今回一時的には増えますが長期的には収束していきます。

 これを世代的にみると今の50代はかなり賃金は上がりきっていますからこの恩恵をほぼフルに享受できるわけですが、一方40代以下については賃金上昇カーブが緩くなって特に全体としてのベネフィットはないことになります。企業にとって必要な人材であるかないかで40歳以下世代は厳しく選別される時代が来ると思われます。よく言えばチャンスは多い、悪く解釈すれば非常にシビアな時代になるのではないかと思われます。年功序列的な賃金体系はほぼ終えんを迎えつつあるかもしれません。

 

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