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シンガポールで感じたこと

2018.09.03 カテゴリ: 社会問題

1.夏休みでシンガポールに行ってきました

 先週私事ではありますが遅めの夏休みでシンガポールに行ってきました。仕事で行ったことはあるので正直さほど気が進む休暇先ではないのですが、家族旅行なのでまぁ仕方ないかというのが正直なところでした。ただ、仕事と違い休暇なので別の視点でいろいろ見れてよい体験だったのではないかと思います。全般的に言うと町はきれいだし、交通機関もわかりやすく時間も正確、そういった意味では日本と違和感を感じません。そして、仕事でいった場合、相手はたいてい中華系なので華人の国で英語が通じる国の印象が強いですが、町を歩いて多少生活をしてみるとそうではないことがよくわかります。

2.移民の国シンガポール

 ホテルなどでもフロントやコンシェルジェなどはほぼ中華系ですが、ハウスキーピングやベルキャプテンなどになるとマレー系やその他の東南アジアの割合が非常に高くなります。また道路工事などを見ていても中華系ではない他の東南アジアや南アジア系の人たちが非常に多いです。シェントンウェイとよばれる金融街やクラークキーなどのバーが立ち並んでいるところに行くと欧米系の姿をよく見るようになります。ただ、多国籍な環境でも何となく不穏な感じのする町はなく、観光客が行くようなところしかいっていないせいかもしれませんが東京よりも治安ははるかに良い気がします。

3.なぜ移民政策で成功しているのか?

 移民政策で低出生率を補い、治安もよいという成功例に思われるシンガポールですが、なぜなのでしょうか?仕事で知り合ったシンガポール人と話をすると、とにかくがちがちの競争社会で非常に厳しいという話は聞いたことがあります。ただ経済成長的には安定して3%程度を確保していますし、犯罪発生率は日本の2分の1以下のようです。移民の国なのになぜこんなに成功しているのか調べてみました。一方、ビザの種類等とにかく複雑で見直しなども頻繁に行われており、きちんと把握するのは素人の私には困難でした。ただ大まかにみるとはっきりと高度なホワイトカラ―人材と低熟練のブルーカラー人材をはっきりと分けている部分は明らかで、日本の「実習生」のようなあいまいな制度はありません。高度な人材はそうと認められればほぼ何の制限もありませんが、いわゆるブルーカラー的な人材は厳しい制限があるようです。出身国(マレー系、東アジア系、その他アジア系)別に厳しく分けていますし、家族の呼び寄せなども熟練度によって認められない、雇い主は非熟練労働者雇用に対して課税されるなどかなり細かく分けられ、その中身も効果を見て頻繁に変えられています。

4.日本はどうすべきか?

 シンガポールで移民といっても世界中に移住するがもとは同民族である華人も多く含むので日本ではそのままマネはできないと思われます。特にブルーカラー系の労働者の移民に関しては非常に厳しく人権派の方々から見ると人権侵害と感じられるようなものもあります。ただ、良くも悪くもきちんと正面から向き合いいろいろと試行錯誤を何十年もやってきたというところなのでしょう。こういった厳しい現実をごまかさずに試行錯誤を重ねるこのような姿勢は見習うべきなのでしょう。

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