テレワークに向く組織と人材とは
2021.10.13 カテゴリ: 人の育て方、企業経営での留意点、働き方・仕事術、勉強術・仕事術・心がけ。
目次
1.不思議なテレワーク率という数字
10月1日東京ではコロナ感染予防の緊急事態宣言がようやく解除されました。解除されたら絶対赤ちょうちんで飲むぞ!と思っていましたが、出不精が酷くなって夜などは出歩くことが面倒になりいまだに実行していません
さて、コロナ禍でビジネス上に怒った大きな出来事としてはテレワークが市民権を得たということでしょう。ただ、そのテレワークの度合いを示す、「テレワーク率」調査によって全然値が違います。そもそもどこをみても「テレワーク率」の定義が書かれていません。何となく企業などにアンケートを取って全体の母数のうち、「テレワークやっています!」返答した企業の割合を出しただけのようにみえます。例えば東京都の調査だと23区内は今年に入ってほとんど60%程度と非常に高いが、内閣府の調査だと23区内でも40%程度です。
テレワークやっています!とはいっても、「テレワークやっている人がいる」というだけで社員全体ででやっているわけでもないし、毎日ずっとテレワークなわけでもないと思われます。その証拠に電車は全然すいていないです。最初のコロナ緊急事態宣言が出された昨年4月ごろは電車がすいているのでたまに出かけるのがワクワク(不謹慎ですみません)するくらいだったのに、昨年の秋ぐらいからは緊急事態宣言が出ても普通に朝夕はラッシュでした。
私の場合はほとんどリモートワークです。自分のお客様を、見ると小規模会社はコンサルティング的なお仕事を除きほとんどリモートワークはしていない感じです。大きな組織でリモートワークをしていない代表は役所でしょう。呼ばれて行ったのですが心配になるくらい人がいっぱいいます。ある意味このような環境で大規模なクラスターが起きないのはすごいと思いました。
2.テレワークに向いている組織とは
対人サービス(医療・介護・飲食・美容・理容)や製造工場などは仕方がないですが、それ以外は本当はかなりテレワーク可能でしょう。事務系でテレワークやりやすいのは比較的定型的な事務仕事がまずあります。これはちゃんとマニュアルさえつくっておけばやりやすいですし、仕事の成果もみえやすいです。
逆に役所的な仕事形態だとテレワークはやりにくいでしょう。決まり切ったことを機械的にやるだけならば役所であってもテレワークは可能だと思います。しかし、世の中意外にイレギュラーなケースが多いです。そういった中で、役所的な組織の場合ルールから外れないようにきっちりやらねばならないために上司やその他の人々のお伺いたてないとなりません。集まって仕事していないと不便で仕方ないでしょう。要するに個々人の裁量がお役所的にやたらと狭くて、ルールにがちがちに縛られてその一方でイレギュラーな事項に対応しないといけない状況だとテレワークなんで非効率も甚だしいです。
つまりテレワークはおもいっきり定型な仕事かイレギュラーなことが多い場合は個人の裁量が広く認められるような組織だとやりやすいと思われます。でも組織にはいろいろな人がいてどんな人でもテレワークになじめるのでしょうか?
3. テレワークに向いている人とはどんな人
定型的作業でなくともテレワークに向く人材は人を巻き込めるセルフスターターでしょう。たいてい成長ベンチャーや欧米系一流外資のジョブディスクリプションにはほぼ必ずある項目です。自分で目標を立ててそこに向かって自分自身で一歩一歩進んいける人です。いわゆる指示待ちとは真逆といえます。ただし、一匹狼ではなく、うまく周りの人巻き込んでいってをファシリテーション力などを使って推進力にしていけることが組織では求められると思われます。
ただ、セルフスタ―ター、マイペースで協調性のないタイプが多いので一匹狼になりやすいです。自分のことを振り返ると私はセルスタータータイプであったと思います。しかし、とにかくマイペースで上司などは扱いにくかったと思われます。ただ、辛抱強い上司や仲間から一人では限界があることを学び多少、ファシリテーションなどのテクニックをつけつつ人をある程度巻き込んでいくことはできるようにはなったような気がします
一方、テレワークでは人を巻き込んでいくためにはかなり積極的にコミュニケーションを取っていかねばならないので「巻き込み力」はより高度なものが求められるのでしょう。そういった意味ではテレワークはコミュニケーションが疎になるですだが、実はその中でもちゃんと必要なコミュニケーションを取って人を巻き込んでいる力はなお一層求められる時代になるのかもしれません。