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Google的仕事のやり方について

2018.01.15 カテゴリ: 企業経営での留意点経営戦略

 

 現在米国に出張中なのですが、今回は割と夜一人の時間が多いので本を読む時間が少し多くなった気がします。今興味があるのはやはり今元気いい企業たち(グーグルやFace BookなどのAGFA達)仕事の進め方です。その一つとして「Sprint」(ジェイクナップ著)があります。この中で面白いと思ったのは「新しいアイディア生み出す手法=ブレインストーミング」という神話を否定していることです。一般的には各自が自由な考えを発散させるブレインストーミングすることによって創造的な考えは浮かぶというのは常識化しつつあります。私も何度かブレインストーミングをしたのですが意外に陳腐なアイディアしか浮かばないことはありました。この著者は逆に自分1人でじっくり考える時間の必要性を強調しています。皆で考えるための前提は意見を出し合うのですが実際にアイディアを最後に形成する際はそれぞれ自分でじっくり考えその中から皆で良いものを選び出していくというプロセスです。この皆で考える部分と一人で考える部分のミックスが非常に興味深いです。ただ、もし自分がプロジェクトなどでこの方法でファシリテーションを行うとすると、このミックスのやり方といい、かなり難易度が高く、最初は相当準備しないと難しいと思います。

 もう一つは時間を完全に1週間に決めていることです。1週間でプロトタイプ的なもの(製品でもサービス)でも作り上げてとりあえず最初の一歩は翌週には踏み出すというスピード感です。このあたりのスピード感に対する熱意はこれらの企業の急成長を支えてきたということができるかと思います。また、とにかく最初の製品またはサービスをマーケットにテストでも世の中に出していくといった「とりあえずやろう文化」と「停滞することへの恐れ」はこの企業たちの強みになっているとは思います。以前申し上げたように製品の性質によって異なりはするのですが、日本企業の完璧主義、いわゆる100点満点でないとお客様に出せないといったやり方ではこれらの企業たちにスピードで明らかにかなわなくなってしまうと思います。

 日本企業の「きっちりしっかり文化」は強みではあると思うのでそれを完全に捨て去る必要はないとは思うのですが「きっちりしっかり」の部分をすべてに行う必要はないと思います。そういった意味で我々の文化で捨てて相手の文化を取り入れる部分と残す部分をすぐにでも決めなくてはならない時期が来ていると思います。

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