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経営理念で大切なたった一つのこと

2018.06.11 カテゴリ: 企業経営での留意点経営理念

 経営理念自体いろいろと考え方がありますが、私は基本的にその企業の存在価値と価値観が入ってるものだと思います。そして、これはその企業の「憲法」でありそれに反することは「違憲」なわけですからどんなにその企業に対して利益をもたらす者であっても許されないものであるわけです。

 憲法もその解釈が法学者によって異なることはありますが、その内容は法律にかかわる関係者でよく議論がなされある程度の理解に収束しています。経営理念において大切なのはその内容について経営陣間で議論して内容を深め、従業員に理解してもらい浸透していることだと思います。「浸透」しているということはどういうことかというとそれに違反する行為はどんなにその企業に利益をもたらすことでも許されないということです。

 例えば不正事件を起こした神戸製鋼ですが経営理念の一番最初に記されているのは「信頼される技術、製品、サービスを提供します」です。当然品質基準に満たない製品を出荷しているのはこの理念に反するわけです。言い換えると経営理念の徹底が大切なわけです。では徹底するためにはどうしたらよいのでしょうか?毎朝経営理念を従業員一同で唱和すればよいのでしょうか?

 「一同唱和」自体は不要とまでは申し上げませんが、中身も理解せずにただオウムのように声に出しているだけでしたら無駄です。経営理念はある程度憲法のようにざっくりしていますから実際に運用されていなければ徹底していることにはなりません。運用という意味で一番意味があるのは直接でなくとも人事上の信賞必罰に反映させることでしょう。

 私がGEにいたころ消費者向け金融部門の米国本社にある上級幹部がいました。彼の業績は抜群で数千億円レべルの利益を直接間接的にあげたといっても過言ではなく、本来ならば上級副社長になって当たり前の業績でした。しかし、部門社長は彼の昇進を止めるだけでなく、このままの行為を続けていたら解雇も考えると申し渡しました。理由はコンプラス違反で彼は感情的に部下を叱責する癖があり、いわゆるパワハラでノイローゼになる部下などが出たからです。コンプライアンスはすべてに優先すると理念にうたっていることに忠実だったわけです。この幹部はその後人格矯正トレーニングに送り込まれることとなりました。

 これが素晴らしい業績をあげているから・・・と目をつぶっていれば従業員に対して「所詮理念などというのは絵空事だ」と思わせるのに十分でしょう。たった一つの大切なこと、それは理念の徹底です。特にヒトの評価にあたっては徹底しなければならないわけです。

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